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インタビュー記事

舘野真由花 Tateno Mayuka
「“歌”が私の人生で、本当にやりたかったこと。」


“歌”を“声楽”として、学び始めたきっかけは何だったんだのでしょうか。


A.高校2年生の時、大学受験の試験科目に声楽が入っており、受験を機に声楽を始めました。両親がどちらも教員だったので、当時高校生の私にとって“教師”という職はとても身近なものでした。なので「音楽が好きだから音楽の先生になろうかな。」と、埼玉大学の教育学部音楽専修を目指しました。そのとき、声楽の先生から歌声を評価していただき音大受験も進められましたが、音楽を職にするということが想像出来ず、そのまま教育学部に進むことにしました。

「教員ではなく、音楽家としての道を歩みたい。」


A.歌うことはずっと好きでした。
小さい頃、確か2~3歳くらいのとき、自分で作詞・作曲をした歌を両親の前でマイクを持って歌う姿がホームビデオに残っています。また、少し恥ずかしいのですが、小学生の時は“アイドル歌手”に憧れていた時期もありました。そんな幼い頃の想いもあり、大学4年のときには、東京藝術大学の受験を教授から勧められ“声楽家”という道を志すようになっていました。クラシック音楽やオペラの楽曲は私にとって心地よく、どんどんその魅力に取り憑かれ、声楽家になりたいという思いはますます強くなっていきました。
残念なことに「狭き門」である藝大受験はそう上手くいかず、埼玉大学大学院に進学し声楽を続けました。一時期休学しイタリアへ短期留学して、修了後は、藝大で学びたいという目標をもち働きながら勉強を続けていました。この時社会に出てよかったのは、PCスキルを身につけられたことですね。一般企業で働きながら、コンクールに出場して賞をいただいたり、副賞で海外での演奏機会を得たりして少しずつ経験を重ねていきました。
恩師の藤田美奈子先生との出会いもあり、20代後半で念願だった藝大に合格することが出来ました。そして昨年度、藝大の大学院を修了しました。長い長い学生生活でした。

現在の活動内容について。


現在はオペラを学ぶため、東京二期会研修所マスタークラスに在籍しながら、演奏のお仕事(コンサート、パーティー演奏、オペラの舞台等)、レッスンの講師をしています。
Life of music株式会社が運営している名曲喫茶カデンツァのマネージャーを務めさせていただき、サロンの運営にもとてもやりがいを感じています。
その他にも、自分ができることを考え、クラシック音楽の素晴らしさを広められるように日々模索しながら活動しております。

歌をやっていてよかったと感じる瞬間。


A.私の人生で“歌“が本当にやりたかったことだと感じていて、いま、人前で歌えていることにとても満足しています。
プロとしての活動は、演奏への責任や重圧に苦しむことを伴います。ですが、お客さんが喜んでくれたり、評価してくれたり、応援してくれたり、それら全てがモチベーションになっています。だから、「これからも、頑張りたい。」と思えます。
あとは、昔の自分より上手く歌えていることに気付いたときですかね。声は変化しますし、自分自身の努力でいかようにも演奏は変わります。成長している自分に気づいたときは、やはり嬉しいですね。

これからの夢について。


A.お客様が喜んでくれるのなら出来る限りプレイヤーとして歌い続けていきたいです。
何歳まで歌い続けられるか分からないけど、日々学び、技術を磨き続けてチャレンジしていきたいですね。
あとは藝大大学院で研究していたO.レスピーギをはじめ、G.マルトゥッチなどのイタリア近代歌曲がとても素敵で、この作品の良さをいろんな方に聴いていただきたいなと思っています。
オペラや歌曲の良さを自身が発信し続けて、クラシック音楽に興味のない層を含め、多くの人に伝えることが出来ればいいなと思いますし、それが使命だと思っています。


ご本人の公式サイトはこちら。
https://mayukatateno.com/

ご本人へのお問い合わせはこちら
https://mayukatateno.com/contact

この記事は2022年5月12日に取材したものです。

出演アーティスト一覧

星野 月菜(ピアノ)
川本 嵐(ピアノ)
青木 佑磨(ピアノ)
菊間 倫也(ピアノ)

木林 理絵(ピアノ)
栗山 沙桜里(ピアノ)
マヤ・パデュー(ピアノ)

蛯澤 亮(ファゴット)
松本 裕香(ヴァイオリン)
秋元 茉里(フルート)
舘野 真由花(ソプラノ)

他(*敬称略)




舘野 真由花
< Tateno Mayuka >


群馬県桐生市出身。埼玉大学教育学部音楽専修卒業、同大学院(研究分野:声楽)修了。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院声楽科卒業。
埼玉大学在学中に声楽家の道を志す。イタリア短期留学、コンクール入賞などの経験を積み、演奏活動を開始。

2011年、フィレンツェへ留学。2012年、イタリア各地で開催された演奏会に出演。マグダ・オリヴェーロのマスタークラスを受講。2013年、第43回イタリア声楽コンコルソ・シエナ部門入選。2015年、第9回横浜国際音楽コンクール大学生の部第2位(最高位)受賞。2017年文化庁委託事業「平成29年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」新進歌手育成オーディションを通過し、マリエッラ・デヴィーアのマスタークラスを受講。
これまでに《椿姫》ヴィオレッタ、《ドン・ジョヴァンニ》ドンナ・アンナ、《ヘンゼルとグレーテル》グレーテル、また、宗教曲ではフォーレ《レクイエム》ソプラノソロを務める。そのほかソロリサイタル、学校公演、パーティー演奏など多数出演。

現在、演奏活動の傍ら、音楽会場「名曲喫茶カデンツァ」マネージャー、声楽講師を務める。